年間を通して二の腕にぶつぶつがあるという人は少なくありません。そして実はこの二の腕のぶつぶつに悩んでいる人は2人に1人以上ともいわれているんです。…結構悩んでいる人は多いってことですね。
特にガマンできないようなかゆみがあったり全身に広がってしまったりといった症状がないから、とそのまま放置してしまっているひとが多いようですね。しかし、腕に広がってできるぶつぶつは薄着の季節になると思いのほか目につきやすいものであるため、美容の面からもできればキレイに治したいものですよね。モノによっては正直ちょっとブキミですし…。
今回は知っておきたいこの主に二の腕にできやすいぶつぶつの原因と対処法について解説します。
これって病気?二の腕のぶつぶつの正体とは
触るとざらざらとした感触のあるこの二の腕のぶつぶつの正体は、医学的にいうと「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」、または「毛孔角化症(もうこうかくかしょう)」という皮膚疾患です。かゆみや痛みを伴うケースは少ないですが、れっきとした皮膚の病気なんですね。
一般的には「さめ肌」なんて呼ばれることが多いです。確かにサメの表面のように見えなくもないような。
放っておいても平気?
この疾患の主な症状は毛穴が隆起して大きくなり、およそ1~3mmほどの丘疹(きゅうしん)が二の腕にできることです。二の腕にできることが多いですが、太ももの外側やお尻、肩、肩甲骨周辺の背中などにぶつぶつができるケースもあります。
これらの場所にできる丘疹は皮膚の色や茶褐色であることが一般的です。ただし、中には丘疹の周囲に炎症が起こり、赤みを伴うこともあります。また複数の丘疹が同じ場所にまとまってできることも特徴です。人によっては軽いかゆみを感じる場合もありますが、通常であればかゆみや痛みはほとんどなく、際立った症状は見られません。
症状としてはごく軽いケースがほとんどで、感染する可能性があったり健康に大きな影響を与えたりするということもまずない皮膚疾患です。しかし、一方では症状自体は軽度なものの、時間が経過しても治りにくいという特徴もあります。
二の腕のぶつぶつの原因【毛孔性苔癬】って?
毛孔性苔癬、あるいは毛孔角化症と呼ばれる皮膚疾患(二の腕のぶつぶつ)は、古い角質が毛穴に詰まることが原因で起こる症状です。
【おさらい】ターンオーバーと皮膚の構造
皮膚は通常であれば、およそ1カ月の周期でターンオーバーがおこなわれます。ターンオーバーとはご存じのとおり肌の生まれ変わりのことですね。
皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3つの細胞層からできています。さらに皮膚の一番外側にある表皮は、内側から基底層(きていそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層(かりゅうそう)、角質層(かくしつそう)と4つの層によって構成されています。
そして一番内側にある基底層で生成された細胞が徐々に表面に向かって押し上げられていき、最後に垢(アカ)となって剥がれ落ちているというわけです。このようなサイクルがあることで、通常であれば傷などを負っても、きれいな肌へと生まれ変わることができるようになっています。
原因① ターンオーバーの乱れ
このターンオーバーが正常におこなわれなくなると、毛穴周辺の古い角質が過剰に溜まり、やがては毛穴に角質が詰まってしまいます。正常な状態であれば、基底層にある細胞が表面に押し上げられる「角化」と呼ばれる一連の流れは徐々におこなわれるものです。
しかし、正常よりも早いスピードで角化が起きると、毛孔性苔癬の発症を促してしまいます。これは角質が毛穴に詰まりやすくなってしまうから。詰まった皮膚の部分が膨れ上がって硬くなり、皮膚が盛り上がることで『ぶつぶつ』として認識されるようになるわけです。
原因② 乾燥
ちなみに皮膚に十分な水分量がない場合にも角質化しやすいため、肌の乾燥が原因となって二の腕のぶつぶつが引き起こされるケースも少なくありません。
二の腕などの皮膚で正常なターンオーバーが起こらなくなってしまう明確な原因はわかっていません。ただ、遺伝的なことが要因であったり、ホルモンの代謝などが影響していたりすることが要因であるという説もあります。
ぜったいイヤ。ぶつぶつ肌になりやすいタイプがある?
主に女性が悩まされることが多い皮膚のトラブルと考えられがちですが、毛孔性苔癬によるぶつぶつは年齢・性別を問わず、誰にでも起こり得る可能性がある皮膚疾患です。女性の方が男性よりも発症しやすいといわれることもありますが、実際には性差はありません。
男性と比べると女性は服の露出部から見えるぶつぶつを気にする人が多いことから、女性の方が発症しやすい印象があるというだけなんですね。
比較的できやすい年齢
毛孔性苔癬は特に女性においてメンタル面に影響を与えやすい肌トラブルともいわれています。また年齢による傾向を見ると、小児から思春期の年齢に達した男女にできることが最も多く、30代以降になると自然と治っていくケースが一般的です。
ただし、40代以降になっても治らない人も多くいます。思春期までの年齢に多く見られる症状であることから、ニキビの一種に間違えられることも少なくありません。しかし、ニキビと毛孔性苔癬は異なる皮膚疾患です。
できやすいひとってどんな人?
ほかにも原因が毛穴の詰まりであることから、皮脂が過剰に分泌されることの多い肥満体系の人には二の腕のぶつぶつができやすいと言えます。また遺伝も原因のひとつと考えられていることからも分かる通り、家族に毛孔性苔癬を発症している人がいる場合にもできやすいです。
さらに尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)が見られる人も発症しやすい傾向にあります。尋常性魚鱗癬とは、皮膚が乾燥してカサカサし、皮膚の表層が魚のうろこに似た状態となってはげ落ちる皮膚の疾患です。
二の腕のぶつぶつの対処・ケア方法
冒頭でもお話しましたが、毛孔性苔癬は2人に1人以上に発症しているといわれるほど決して珍しくない皮膚疾患です。感染するリスクもなく、特に急いで治療しなければならない疾患ではありません。人によっては年齢の積み重ねとともに、自然とぶつぶつが消えていくこともあります。
しかし、今まさにぶつぶつがあるという人(特に女性)にとっては、なんとかキレイに治してしまいたいと考える人も少なくないものです。
できていると気づいてからは頻繁に二の腕を見るようになってしまうでしょうし、人の目も気になり始めます。夏場はノースリーブを着る事をためらうようになってしまうかも。
一般的なケア方法
二の腕のぶつぶつのケア方法として一般的なのは、当然と言えば当然ですが、外用薬やスキンケアを使うという方法があります。
使用するケア用品としては、厚く膨れた角質を柔らかくして取り除く効果があるものが効果的です。肌の乾燥が悪化することでぶつぶつができる場合もあるため、保湿性優れたスキンケア用品もケアにはおすすめですよ。
皮膚科などで実際に状態をチェックしてもらい、適した薬を処方してもらうことが一番安心な方法ですが、処方箋なしで購入できる市販薬や二の腕のぶつぶつに効果的なスキンケアやコスメなどもいろいろと販売されています。
毛孔性苔癬への効果が期待できるものとしては、サリチル酸ワセリンや尿素クリーム、ビタミンA軟膏、ビタミンD3軟膏、ステロイド軟膏などですね。これらには角質層を柔らかくして除去する働きや、かゆみや皮膚の炎症を抑える作用があるとされているためです。
やってはいけない対処法とやっても意味ない対処法
とりわけかゆみや痛みなどを感じるようなリスクが低いとわかると、自分なりにあの手この手で二の腕のぶつぶつを治そうとするひともいるかもしれません。
しかし間違ったケア方法ではいつまで経ってもきれいにならないばかりか、他の皮膚のトラブルを引き起こす可能性があったりもしますので注意が必要です。
やってはいけないケア方法
角質がたまってしまうことが原因で発症することから、角栓を無理やり押し出そうとしたりする人もいます。中には、膨れ上がったぶつぶつを爪でつぶそうとしたりする人もいまが、そのような行動は絶対に避けましょう。
またカミソリなどを使って角栓を取ろうとすることも危険な方法です。毛穴に強い刺激を与えると、傷痕として残ってしまったり、シミとなってしまったりすることがあります。
さらに、傷ついた部分から細菌が入って炎症などが起き、別の肌トラブルを引き起こしてしまう可能性もあるため注意が必要です。
効果がない(または悪化のリスクがある)ケア方法
ツルツル肌に効果的とされているボディスクラブは毛孔性苔癬には効果が見込めないケア方法と言えます。刺激を与えてしまうことで、肌がきれいになるどころか炎症を起こしたり、色素沈着の原因となってしまったりすることもあります。
ほかにも、赤みを伴っている場合にはニキビに見えることも多いため、殺菌効果のある薬を使用してしまう人もいます。しかし毛孔性苔癬は雑菌を原因とする皮膚疾患ではありません。このため、殺菌作用のある薬を使用しても効果はないことを知っておきましょう。
症状の原因がはっきりとしない場合には、適切なケアをおこなうためにも、事前に医師の診察を受けておく方がよいでしょう。
ケミカルピーリングも有効?
スキンケアや外用薬を使用する方法以外にも、美容皮膚科などで施術を受けるという手もあります。
角栓の除去はできるけど?
たとえばケミカルピーリング(化学的角質剥離療法)は角栓を除去させる施術であるため、二の腕のぶつぶつをなくすことに期待ができる対処法です。皮膚の表面にある古い角質を取り除き、お肌のターンオーバーを正常化させて、皮膚の再生を促します。
ただし、ケミカルピーリングはあくまでも丘疹を一時的に改善させる手段です。皮膚の表面部を治療するだけであるため、根本的な解決にはなりません。ツルツルとした肌を維持しようと思う場合には、定期的に施術を受ける必要が出てきます。
おすすめなのはレーザーやダーマスタンプ
このため毛孔性苔癬をケアするなら、レーザーやダーマスタンプを使用した治療の方が効果的なケースもあります。
レーザーは特殊な光を照射することで皮膚の再生を促進させる治療法。もう一方のダーマスタンプは、非常に細い針が付いているスタンプで二の腕などの皮膚表面に穴を開け、穴の傷を修復する治癒力を利用して肌の再生を目指す方法となります。
レーザーやダーマスタンプは肌の表面部だけではなく、皮膚の深部にまで働きかけ、皮膚の細胞そのものを新しくするための施術です。このためケミカルピーリングに比べると、より長期的な効果に期待が持てます。
二の腕のぶつぶつが毛孔性苔癬ではないケースも
角質の詰まりが原因の毛孔性苔癬によるぶつぶつは、年間を通して常に症状があらわれていることが通常です。
ですので二の腕のぶつぶつが一時的な症状である場合には、他の原因によるぶつぶつである可能性もあります。
考えられるぶつぶつの正体
一時的なぶつぶつの原因として考えられるひとつが光線過敏(こうせんかびん)症です。光線過敏症とは健康な人であれば全く問題のないような光線を浴びるだけで、皮膚に異常が起こってしまうというものです。
またこれ以外にも遺伝性の色素性乾皮症によって起きている場合もあれば、代謝異常によるポルフィリン症やアレルギーによって生じている場合も考えられますし、さらには光線過敏症によって生じることが多いケースでありながら、その原因がわかっていないという多形日光疹といった症状によって二の腕のぶつぶつが起こっていることもあるんです。
ダニという可能性も
また、赤いぶつぶつが1週間くらいの短期間で見られる場合には、ダニが原因となっている可能性もあります。ダニは体の中でも特に柔らかい部分を好んで刺すため、お腹や太もものほか二の腕などが狙われることも少なくないのです。また、狭い範囲に集中して数カ所刺す傾向が多くみられます。
ただし、ダニの場合であれば、刺されて数時間でかゆみを感じることが通常です。
おすすめのスキンケアクリーム
いかがでしたでしょうか。
二の腕のぶつぶつは上でご紹介したケース以外にも、汗疹(あせも)であったりマラセチア菌によるニキビであることもあります。
原因の見極めを誤ると的外れなケアに取り組んでしまい、逆に症状を悪化させてしまうこともありますので、慎重にケア方法を選ぶように心がけてくださいね。
終わりに二の腕のぶつぶつのケアで評判が高いスキンケア用品を1つご紹介します。
もっとも多いぶつぶつの正体である毛孔性苔癬の原因として、ターンオーバーの乱れや乾燥が考えられるとご紹介しましたが、これらに有効なケアとしてはやはり保湿が重要。スキンケアの基本であり、ターンオーバーの乱れは乾燥によって起こる事も多いものです。
ご紹介する薬用アットベリーは主に脇の黒ずみケアに愛用者が多いスキンケアクリームですが、とても保湿力に優れており、かつ角質層に保湿成分や美容成分がきちんと浸透しやすいように、各有効成分のサイズを小さくするという工夫がなされているスグレモノ。
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